旧狩勝線を楽しむ会ですが、新狩勝線についても楽しんでします。 会員でトロッコ担当の西村氏もまた、この新狩勝線の撮影ポイントを 攻略しようと日々活躍しています。(今日の壱枚参照)
というわけで今日は、新狩勝隧道について少し。 狩勝新線の新狩勝隧道は昭和41年に開通し現在ももちろん使用中ですが、 鉄道のトンネルとしては珍しい二股トンネルです。
このトンネルの中で落合側から来た根室本線とトマム側から来た石勝線とが 合流しています。そのトンネル内の合流地点が上落合信号場です。
さて、この二股トンネルの長さはいったいどう考えればいいのでしょうか。 二股に分かれた先二本分の長さと単線区間の長さを合計した長さを 言うのが正しいのでしょうか? こういったことにそれほど詳しくないので、なんともいえません。
ウィキペディアによると、“長さは5,790mで”と記載されています。
 上の図は鉄道ジャーナルの1971年2月号に載っていた記事で、 長さは、5,656m と書かれています。 この時代はまだ石勝線が開通していない時代の記事ですので、 片方の長さが記載されているのでしょうか。 上図によると、 単線部分:4739.20m 複線部分:763m 分岐後の単線部分:153.80m これらの合計は、確かに5,656mです。 ちなみに、旧狩勝線の音が入ったシングルレコードの車内での録音に 旧狩勝線が廃止になる旨の車掌さんの放送が入っていますが、 “5,656mの北海道一長い新狩勝トンネルを通る新しい線路に切り替わります” と言っています。やはり、5,656mでいいのでしょうか。
ウィキペディアに記載されている長さとはずいぶん違いますね。 その差は134mです。 鉄道ジャーナルも旧狩勝線での車内放送も石勝線開通前なので、 石勝線部分が引いてあるのでしょうか。 そうなると分岐後の石勝線部分の単線トンネルの長さが134mということになってしまいます。
 上図は、トロッコの松尾さんにいただいた図面ですが、 新狩勝トンネルの長さは、5,647.67mと記載されています。 これはもうどれが正しいのかわかりません。 一番信用できそうなのが、上図の保線で使用していた図面と思います。 こうなると、鉄道ジャーナルでの5,656mというのとまた差がでてしまいますね。
 これは同じ図面の出口の図面です。 新狩勝トンネルの出口はスノーシェッドの覆われています。 出口のキロ程がかかれていませんが、落上16号のキロ程が出口と同じと思われます。 このキロ程が120k390m05で、入口が114k751m00ですね。 これを引き算すると、5,639.05mになります。上記の5,647.67mともまた差があります。
今のところ一番有力なのが、保線の図面の 5647.67mです。 上の図の松尾さんのメモによれば、これは石勝線側から計った長さのようで、 根室本線側としては、5,639.05mのようですね。
結局わからないままで申し訳ありませんが、 まだまだ研究が必要なようです。
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